クリフォードがやたら楽しそうなのが癪に障って、ヒル魔は朦朧とする頭で右手を伸ばした。油断しているクリフォードの
雄を握る。
「…ぅクッ!…テメェッ…!」
「ぅあ…ふぇか、う、ぃ…ぁアッ!」
テメーデカすぎだろソレ!と言おうとして、口に突っ込まれたままのクリフォードの指が邪魔をしてヒル魔は上手く発音
できなかった。
ヒル魔の手の中でドクドクと脈打つソレは、柔らかさからまだ然程勃ち上がっていないとは分かるが、太さも長さも、
常識外れで愕然とする。
こんなの突っ込まれたら間違いなく死ぬ、と思い、ヒル魔は今更ながら何とか逃げ出せないかと悪魔の頭脳を猛スピードで
回転させ始めた。が、答を弾き出す前に、クリフォードに体を開かれ、目の前の現実に引き戻される。
クリフォードが口と前への手を止め、ヒル魔の膝を肩につくぐらいに折り畳んだ。無防備に、腹につく位に反り返った中心も、
その奥も、余すところ無くクリフォードに曝け出す格好になる。
さすがに男として、羞恥が無いわけではなかったが、両腿の隙間から、鼻息を荒くするクリフォードが見えて、ヒル魔は
恥ずかしいよりも何だか可笑しくなった。餌を前にしたケルベロスを思い出したからだ。あーあ、逃げ出し損ねた、と思いまた
笑ってしまうが、すぐにそんな余裕は無くなった。
クリフォードの熱く湿った息が秘部にかかる。クチャ、という音と共に、ヒル魔の後口が濡らされる。
「ア、や!…あぁ、ク……ぅ、んっ」
レロレロと孔の周りを舌が行き来する。舌を固く尖らせ、孔の襞を伸ばすように押し当て、ヒル魔が堪らずヒクヒクと収縮
させると、尻の柔らかい肉や陰嚢まで口に含み吸い上げていく。その度に、卑猥すぎる自分の声が聞こえてきてヒル魔は耳を
塞ぎたくなる。
一通り舐めるのを楽しんだのか、クリフォードが顔を上げた。泣きそうな顔のヒル魔と目が合うと、肉食獣のように獰猛に
笑う。それにまたヒル魔の奥がキュウ、と収縮する。糞、今日一日でヒル魔は何度自分に毒づいたろう。
クリフォードは獰猛な肉食獣のまま、先ほどドラッグストアで買ってきたボトルを手に取った。透明なその液体をたっぷりと
手に取り、温めるように両手で捏ねる。ローションを手に取るその動作すら厭らしくて、ヒル魔は顔を背けた。
少しして、前と奥が同時に生暖かい粘液に包まれた。グチャ、グチュと淫猥な音を立てながら前を扱かれて、ヒル魔が
その快感に目をギュッと閉じている間に、後ろに指が差し込まれた。
「っく、アッ…!」
たっぷり使ったローションのお陰で痛みは無いが、普段排泄に使う器官だ。物凄い異物感に、ヒル魔は眉を顰める。
まだ指は一本であったが、ヒル魔のアヌスは、当人の意思とは関係なくそれを追い出そうと必死に締め付けている。
「狭いな…」
クリフォードの低い呟きに、広くて堪るか、糞!とヒル魔は怒鳴りたかったが、クリフォードの指が、中のある一点を
掠めて、息を呑み込んだ。
「っ――!!!」
ガクン、と、ヒル魔は全身が落ちるような感覚がした。
いきなりベッドに大きな穴が開いて、そこから底なしの暗闇へ体が真っ逆さまに落ちていく、そんな。
ヒル魔は声も出せず、ビクビクと体を震わせることしかできない。
「はっ、く、ぁ、っはぁ」
なんだ、なんなんだ、これは―――。
「せ、んせっ」
「怖かったら掴まってろ。」
言うや否や、クリフォードはヒル魔に口づける。同時に中の指を曲げ、今の場所を円を描くように押していく。
「んっ、んーっ、ん、ふ」
ヒル魔の中が、クリフォードの指をぎゅうぎゅう締め付ける。今度は、異物を押し出そうとか、そういう類のものでは
なくて。クリフォードの指を、収縮によって中に誘い込もうとしているのだ。
怖かった。何もかも持っていかれそうで。何度も何度も宙に投げ出される感覚。強すぎる引き潮に浚われる。
ヒル魔は、夢中でクリフォードにしがみつき、舌に縋った。
逃げたい。助けて。しかしクリフォードの逞しい腕が、ヒル魔の腰にしっかり巻きついてきて、どんなに逃げを打っても
引き戻される。
口の端からは二人分の唾液が溢れ、頬を伝う。チュバ、グチュ…と、口内から脳にダイレクトに、掻き回される後口からも
僅かに音が響いてきて、ヒル魔の敏感な聴覚には刺激が強すぎた。
霞がかったように、意識がぼやけてくる。ヒル魔の体はすっかり上気して赤く染まり、眦に浮かんだ涙が、筋を引いて
落ちた。
「ん…ぁ…あ、ああっ、は、んっ……ぁあっ!」
「っはっ…!テメェ、カワイすぎんだよ…!」
激しいキスをいったん離し、大きく息をすると、クリフォードはヒル魔の胸に吸い付き、舌でレロレロと粒を転がす。
「あ、あ、や……っ糞!」
ヒル魔の小さな呟きに、クリフォードの動きが一瞬止まる。
「んっ!ぁ……センセ?」
「サニー、この状況で『ファック』はやめろ。我慢がきかねぇ。」
ヒル魔は一瞬不思議に思ったが、すぐにああ、と納得した。正真正銘アメリカ人のクリフォードには、今の自分の『糞』は、
『もっと』だとか『早くキテ』と聞こえたに違いないのだ。
「そりゃあスミマセンでしたネ、ケケ…ふぁっ」
ケケケと笑おうとして、声は嬌声に変わった。クリフォードが奥を弄る指を増やしたからだ。
二本になった指は、今度は入り口を広げるように動き回る。孔の周りの皮膚が引き攣れてヒル魔は少し痛みを覚えたが、
体が強張る度にクリフォードに前を弄られ強制的に力を抜かされた。隙を見て指は三本に増やされ、狭い入り口を広げながら、
時折その行為を連想させるように、ヒル魔のイイ所をピストン運動で刺激する。
「ァ、ア、も…も、ぅ……あっ…」
ハァハァと荒い息を耳に吹き込まれ、太腿にクリフォードの屹立した雄が擦り付けられても、それを気持ち悪いと思う
どころか、尾てい骨から脳天までゾクゾクと痺れが這い上がるのを感じて、ヒル魔はまた糞、と自分を罵った。
「…ッ、サニー…!」
ヒル魔の切れ長の目が、快感でトロンと蕩けている。頬は上気して染まり、薄く開いた口の端からは唾液の零れた跡。
ハアハアと息も荒く整わない中、けれど真っ直ぐにクリフォードの瞳を射抜いて、「ファックミー」と囁いた。
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ヒル魔さんが「先生」とか言っているのに萌えます。
いつもの挑発トークを発揮できないヒル魔さんにも萌えます。
ヒル魔さんにファックミーと言わせたかったんです。