突如現れ圧倒的な気と剣でガオウとその父ドン大王を瞬殺した少年を、一同は呆然と眺めていた。
超化したパンサーに倒され消滅したはずのガオウが生きていたことも驚きだが、
その圧倒的な力を前に刺し違える覚悟までしていた一同は、
呆気無い程の幕引きにに毒気を抜かれる形となった。
「あいつ、何者だ?あの気……俺とパンサー以外に、もうサイヤ人は残ってねぇ筈だ。」
しかも、易々と超化までして見せた。自分は未だ、そこに到達していないというのに――。
クリフォードは腕組みをしたまま苛立ちを隠しもせず呟いた。
一同が言葉を失っている中、超化を解き銀髪に戻った少年は、地上に降り、丁寧に挨拶をして見せた。
「はじめまして、皆さん。…パトリック・スペンサーさんはいらっしゃいますか?」
意志の強さを表した翠の双玉は、年齢の割には深い悲しみを湛えていた。
「テメェ、何者だ?お前はサイヤ人だろう?しかも超化していた。
俺とパンサー以外、サイヤ人は全滅した筈だ。テメェ一体…」
正体不明の少年に、自然視線もきつくなるクリフォードを、少年はただじっと見つめていた。
クリフォードの中に、何かの影を探すように。
「…今は申し上げられません。パンサーさんにお伝えしたい事があって来ました。…あっ!」
そのとき、銀髪翠眼の少年は、はっと後方を見遣った。
パンサーの気と思われるものを感じたからだ。
少年に続き、一同もパンサーの来訪に気付き、クリフォードは未だ納得しないながらも、
取り敢えずこの場はパンサーに任せようと、一旦引き下がった。
「はじめまして、パンサーさん。」
「あぁ、うん、そうだけど、君は?」
「初対面で不躾だとは思いますが…スーパーサイヤ人になってみていただけませんか?」
「え?うん、いいけど…?」
ドゥンッ、という空気の破裂と共に、パンサーの黒い髪が金髪に逆立った。
続いて、同じく空気が破れるような音と共に、少年も超化した。
「…少し、手合わせ願えますか?」
「ええ?いいけど…手加減しないよ?」
「はい、俺も、全力で行きます。」
スーパーサイヤ人二人の空中戦は、まさしく目にも留まらぬ速さと大地が割れるほどの気であった。
二人のやり取りを離れて見ていた一堂は、その余りの気の大きさに度肝を抜かれた。
これが、スーパーサイヤ人の力か、と。
全力でぶつかり合った二人は、暫くするとゆっくりと地上に降り立った。
「すごい!君本当に強いね!」
超化を解いたパンサーが無邪気に言った。
「パンサーさんこそ…俺も必死に修行してきたはずなんですけど、やっぱり強い。
少し手加減したでしょう?俺は剣も使っていたのに、全く歯が立たないなんて…。」
対する少年は、喜びと少しの悔しさが入り混じった声だ。
お互いの力を称え合った後、少年は深刻な面持ちでパンサーに切り出した。
「…驚かないで聞いてください。俺は、リクって言います。
あなたに…パンサーさんに、伝えたい事があって、未来から来ました。」
パンサーは「驚かないで」という忠告にもかかわらず、どええっ!と声を上げて驚いた。
「今からちょうど二年後、地球は人造人間の襲撃によってほぼ壊滅状態に陥ります。」
「え…っ!ちょっと待てよ!ほぼ壊滅って、俺たちは?俺たちは戦わなかったの?」
「あちらにいる皆さんは、その戦いで命を…。
俺は、唯一生き残ったセナさんに弟子入りして、今では一人、人造人間たちと戦っています。」
「俺は?俺も、その戦いで死ぬの?」
「いえ、パンサーさんは、その三ヶ月前に、急な心臓病で…。」
突然の死刑宣告。パンサー自身の、そして仲間達の。
「今は一人」ということは、彼に戦いを教えたパンサーの一人息子のセナでさえも、
彼の生きる世界では既に亡き者なのだ。
突然すぎる宣告に、パンサーは悲しみよりも驚きで、どうしていいか分からなかった。
「パンサーさん、あなたのかかる心臓病は、この時代には特効薬がありませんでしたが、
未来にはあるんです。俺は、母の作ったタイムマシーンで、それを届けに来ました。
あなたが二年後の戦いに参加できれば、未来は変わるかもしれない。
俺も、その戦いには参加します。…そしてそれが、少しでも、
俺の生きる未来の人造人間たちを倒す手がかりになればと思っています。」
手渡された小瓶を、パンサーは神妙な顔で受け取った。
続いてリクから、人造人間たちが現れる、詳しい日時と場所を聞く。
暫く考え込むように手の中の小瓶を見つめていたパンサーは、ふと思いついたようにリクに問うた。
「えっと、『母の作ったタイムマシーン』って言ってたけど…リクのお母さんって…」
「はい、あそこにいる、カプセル・コーポレーションのヨーイチ・ヒルマです。」
「え、ええええええ???!!!……でも、リクはサイヤ人だよね?」
「はい、父親が…ちょうど母の隣に居る、クリフォード・D・ルイスです。」
「どぅえええええっ!!!
……ヒルマって、アイツもうずっと何年もバッドと付き合ってたんじゃぁ…。」
「えっと…バッドさんは、その…気が多かったみたいで、よく喧嘩していたと言っていました。
そんなときに、故郷の星も失くし、仲間も失くして寂しそうだった父と…ということらしいんです。
あ、このことは、誰にも言わないでくださいね。俺が生まれるのは今から一年半後、
その前に二人の間が険悪になったりしたら、俺が生まれないことになってしまいますから。」
分かった、パンサーはそう返事をした。
用件を伝え終えると、リクは急くように帰って行った。
未来に一人残してきたヒルマの事が心配らしい。
パンサーは、離れて待機していた皆の元に戻ると、何から話して良いやらもごもごと逡巡した。
「あ゛ーうぜぇ!良いからさっさと話しやがれ!
今から二年後のX月Y日、セントラルパークに人造人間が出てきて大量虐殺し始めんだろ?」
いつまでも話し出そうとしないパンサーに、痺れを切らした阿含が吐き捨てた。
パンサーは、何故阿含がそのことを知っているのかと驚き、目を見開いた。
「俺の耳は貴様ら人間と違って余程精巧にできているもんでね。
あの程度の距離じゃ問題なく聞きとれる、っつーの。」
欠伸と舌打ちを織り交ぜそう述べた阿含に、パンサーはなんだそうか、と納得し、
しかしすぐにリクの出生の秘密も阿含に聞かれていたと知ると、顔を強張らせた。
「……心配しなくてもあのガキが生まれなくなるようなこたぁ言わねーよ。」
つーか、異星人とでもホイホイ寝んなら、さっさとヒルマをヤっておくんだった。
胸の内でそう呟いた阿含は、しかし同時にもう一人の自分自身から、
そんなことはだめだ、という強い叱責を受けた。
大魔王であったころの阿含なら迷わずヒルマを犯していただろうが、
神などという厄介な己の半身と融合した今、中途半端な良心が自分の欲望の制限となるのが、
一番厄介だった。
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ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…!
ついにやってしまったドラゴン○ールdeクリフォヒル。(爆)
キャストは、
孫悟空→パンサー
孫悟飯→セナ
ブルマ→ヒル魔
べジータ→クリフォード
トランクス→リク
ヤムチャ→バッド
ピッコロ→阿含(大魔王)+雲水(神様)
フリーザ→峨王
コルド大王→ドン
でお送りいたしました。
メカニックなヒル魔さんを妄想してたらいつの間にかこんなことに。
これも一応女体化になるのかなぁ…。
はじめヤムチャ役のかわいそうな人が思い浮かばず悩んでいました。
だって、顔だけ男&浮気性ですよ?しかも寝取られ。
アイシキャラは皆顔だけじゃないし、浮気とか絶対しなそうだし、ゴンさんは浮気性だけどヒル魔さんを手放すなんて
ありえないだろうし…と、散々悩んだ挙句、居るジャンいいのが!バッドさんがいるじゃん!と思い至りまして。
(←バッドに百万回謝れ!)
DBはコミックス持ってないんでうろ覚えのまま超適当です。しかも無駄に長い。
以下、らんたの自分突っ込みです。
・クリフォード先生、やはりべジータは一休に譲ってあげてください。
・ピッコロ(阿含+雲水)は無性生殖なのを忘れておりました。つまりセッ○スする種族じゃなかった!
…っていうか無性生殖の阿含って…どんだけ無害よ。(笑)
・悟飯はセナじゃなくて進さんにすればよかった。
・そして悟天をセナにすればよかった。
・でも待てよ、悟飯=進さんだと、ピッコロ=阿含に懐く進…?!それはそれで嫌。
・トランクス=リクは両親(クリフォード&ヒル魔)のどちらにも似ていないな…。
・ブリーフ博士(ブルマ=ヒル魔の父)は赤羽さんです。(要らない設定その@)
・パンティー夫人(ブルマ=ヒル魔の母)はまもりちゃんです。(要らない設定そのA)
・ウーロンはケルベロスです。(要らない〜そのB)
・プーアルはブタブロスです。(要らない〜そのC)
原作ファンの方、そしてクリフォヒラーの皆様、本当にすみませんでした!
2010/4/9&10日記より。