思えば、いくら眼鏡をかけているとはいえ、そもそも金髪にピアスというこの容姿で採用されたのも奇妙であったのだ。
ヒル魔はモニターと睨み合いながら漸く合点がいった。
金剛阿含。
不純異性交遊、酒、喧嘩、エトセトラエトセトラ。
その中に喫煙、という項目がないのが不思議な程、思いつく限りの悪行を尽くしていた。
けれど退学にする事が出来ないのは、偏に文武共に国内一の成績を修めているためだろう。
良くも悪くも、学校の看板生徒。
別の学校にとられ歯噛みするよりは、諸刃の刃でも抱えていたほうがいいと言うことか。
挑発的なこの容姿が採用の面接官にどのような印象を与えたのかは想像に難くない。
金髪にピアスだから元不良だろうという発想は、安易過ぎて笑いすら込み上げるが、手持ちのカードがない彼らが思いついた
苦肉の策が自分だというのだから、笑えない冗談だとも思う。
面白いよりも面倒くささが先に立ち、自然眉間に皺がよる。
しかし何にせよ、2-Bの副担任を任された今、この手に負えない生徒を懐柔するのがヒル魔の仕事であることに違いはなかった。
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気持ちだけアヒル祭り、没ネタ第四弾。不良生徒阿含(17)×新任英語教師ヒル魔(23)。
べたべたなBLにしたかったんですが展開が思いつかず断念しました。2010/2/7日記より。